4月24日は植物学の日
牧野富太郎が柳の木の下で用水池をぼんやり眺めていたときに発見した一属一種の水生植物があります。その名は狢藻(ムジナモ)。アナグマのしっぽに似ていることから命名された水中植物で、水底に沈んで越冬し、春には浮かんできてミジンコを捕食するという食虫植物で、現在は世界的に絶滅危惧種になっています。
ところで、4月24日は植物学の父、牧野富太郎の生誕日として「植物学の日」に制定されています。日本固有種のヤマトグサや、明治以降に広まった外来種のオオイヌノフグリなど、命名した植物の数は1500種にのぼります。日本の植物の数は約7000 種。固有種は2900種。
富太郎は小学校を中退してひたすら野山の植物を友とし、独学で植物の第一人者となりました。ハキダメギク(掃き溜め菊)は世田谷のゴミ捨て場で発見したことに由来します。
自らを「草木の精」とした富太郎の愛した言葉は、
また4月24日は牧野富太郎の生誕日であると同時に、「昆虫翁」と呼ばれた名和靖(なわやすし)が明治16年にギフチョウを発見、命名した日でもあります。日本の「草木の精」と「昆虫翁」に因んで、身近な動植物にちょっと目をとめ、佇んで、観察してみてください。
出典:暦生活