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季節のコラムCOLUMN

いきもの暦

二十四節気と七十二候

雞始乳 にわとりはじめてとやにつく


七十二侯、最後の一侯は「雞始乳(にわとりはじめてとやにつく)」です。「とや」は鳥屋で、鳥を飼っている小屋。「とやにつく」は、鶏が卵を抱いて巣に籠ることを意味しています。

現在の鶏卵は生産管理され、季節を問わず供給されているので季節感がなくなってしまっていますが、自然な状態であれば、冬の鶏はほとんど卵を産まなくなります。その鶏がふたたび卵を抱いている姿を見ることは昔の人々にとって、長い冬が終わりを告げる印であり、大きな喜びでもあったことでしょう

手にとればほのとぬくしや寒卵  虚子

寒卵(かんたまご)は、ちょうど今頃の季語。寒中に生み落とされた貴重な卵です。寒中に産まれる卵は数が少ない分、時間をかけてゆっくり育つ卵なので一年の中でもっとも栄養価が高く、味も濃厚になります。

寒玉子一つ両手にうけしかな 三汀

大事に両手でうけとる姿が目にうかびますね。寒卵は貴重なものの恩恵に預かる人の、ありがたい、という気持ちが詰まった言葉です。

続きはこちらから→ 暦生活 雞始乳

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