てんとう虫を手に乗せると、あっという間に指先までトコトコトコと登っていき、いきなり羽を広げ、ブーンと飛んでいってしまった経験がある方、多いのではないでしょうか。飛ぶときは必ず枝の先端、いちばん高いところまで登っていき、天に向かって飛び立つ。それがてんとう虫=天道虫の名の由来です。
テントウムシには肉食系と草食系、菌食系がいます。代表的なナナホシテントウやナミテントウは肉食系で、アブラムシを食べてくれる益虫。ナミテントウのナミは普通の、という意味で、黒地に赤の二つ紋のほか、四つ紋、赤やオレンジに多数の星があるものなど、星の数もさまざま。
歩みが速いというのも肉食系の特徴です。茎や葉の上をよく歩き回り、アブラムシがいなくなると、すぐにどこかへ飛んでいってしまいます。なので、庭や畑からテントウムシがいなくならないようにするにはつねにある程度、アブラムシがいる状態を作っておく方がよいのだそうです。
たとえばアブラムシが好むキク科のカモミールやマリーゴールド、ハキダメギク、マメ科のクサフジやシロツメクサ、シソ科のオドリコソウやホトケノザなどをコンパニオンプランツとして植えて、共生してもらうのも手です。
わが家は毎年、春になると、冬から咲き続けていたビオラたちにアブラムシが発生して、取っても取っても追いつかず、結局、増えてしまうのですが、これは室内のサンルームに限ってのこと。外に出している鉢植えの方はいつまでも虫がつかず、長く元気に咲き続けます。自然にてんとう虫などの天敵が訪れ、生態系のバランスがとれている証拠で、その違いをはっきりと実感します。
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