春へ、かすかな変化を見つめて
地上の厳しい寒さはまだ始まったばかりですが、地中深くでは静かに水が動き出し、凍土は下の方からゆっくりと溶け始めています。「水泉動」(しみずあたたかをふくむ)は、そんな地中の水の動きを表したものでしょう。
氷の張った池の底でも、かすかに水が動き始めています。はっきりと目には見えないけれど、春に向かうかすかな変化を繊細な目で見つめていた、先人達の眼差しを感じる七十二候です。
動画は群馬県川場村で撮りました。今はまだすっぽりと雪に埋まっている田んぼですが、お天気がよいと雪が溶け出して、山の湧き水がチョロチョロと美しい音を奏でています。
出典:暦生活